作品紹介
本作はまるでタイムマシーンのように、1930年代から2020年代までのアーカイブ映像によって、何十年もの歩みを行き来する。レコードに針を落とすようにして音楽は語り、私たちはエリザベスという女性の肖像、その人物が見せるあらゆる表情、そして象徴としての姿を目撃する。
たった一度の人生で一人の女性がここまで濃密な経験をしてきたとは、なんてすごい社会史だろう。女王陛下が子供時代から大人になるまでの軌跡、何百にもおよぶ花束を受け取る姿、何千もの人々と握手する姿…。1952年、25歳の若さでエリザベス2世として即位したその類まれなる人生と旅路を、女王への深い愛と畏敬の念をもって、詩的に時にポップに描いた、最高にオシャレな映画がここに誕生した。