作品紹介
アーティスト移住支援をうたう、とある海辺の街。
のんきに暮らす14歳の美術部員・奏介と後輩の立花は、夏休みにもかかわらず、演劇部に頼まれた絵を描いたり新聞部・平井の取材を手伝ったりと毎日忙しい。
先輩のテルオは海辺に建てた自分のアトリエで何やら忙しそうだ。街には何やらあやしげな“アーティスト”たちがウロウロ。そんな中、奏介たちにちょっと不思議な依頼が次々に飛び込んでくる。
長いサンバイザー、江戸の人魚、静か踊り、カナリア笛、野獣、穴…。この街は今日も何かがちょっとヘン。ものづくりに夢中な子供たちと秘密だらけの大人たち。
果てなき想像力が乱反射する海辺で、すべての登場人物が愛おしく、優しさとユーモアに満ちた、ちょっとおかしな人生讃歌。